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少子化対策とフランス

最近、日本のニュースを見ていると、よくフランスが話題になっているみたい。
大統領選のことではない。少子化の話である。
なんでも、出生率をあげるのに大成功し、子供が育てやすい先進国として、フランスが注目されてる、世間で注目しているだけじゃなくて、政府すらフランスモデルを基準に試算しはじめたとか。。。

たしかにフランスは、子供をもつ女性が住みやすい国だと思う。
私は地方都市に住んでいるからパリのことはわからないけど(パリに行くたびに、東京に似ていてヤな感じと思う)、私が知っている範囲で「フランスはすばらしい説」が本当か、いかに書いてみようと思います。

その1:公共機関と人が子連れに優しい。

これは本当だと思います。地方都市なので移動手段はほとんどバスなんだけど、実にみんな優しい。こちらのバスは、まんなかあたりに、身障者用の大きなスペースがある。ここは普段はベビーカー用になっている。

たとえ混んでいようと、お母さんはベビーカーでがんがん車内を進む。「パードン」「メルシ」と言いながら押し進むお母さんがほとんど。このスペースの向かい側には、降車専用のドアがあるため、このドアから入ってくるお母さんもたまにいる。ベビーカーをたたんでいる人なんて見たことない。

この前のこと。退社時間の18時ごろで、バスはやっと歩けるくらいの満員でした。ここに降車ドアからベビーカーと一緒に乗り込んできたお母さんがいた。服装からしてアラブ系移民っぽく、またなんとなくの雰囲気というかカンから、「この人はただ乗りじゃないか」と思ったら、やっぱりそうだった。前にいってお金を払うこともなく、乗り続けていた。

(降車ドアから乗ってくるひとは、ただ乗りが多い。たまにコントロールがあって、係員が複数でまずドアをブロックして、一人一人の乗車券をチェック。ただ乗りの人からは、まず身分証明書をとりあげる。そしてバスを降りるように指示する。身分証明書は法律で携帯が義務付けられているので、もってないということだと、法律違反とだから、言い訳にならない。ただし、その場ですぐに罰金を払った人は、身分証明書をとりあげられることもなく、そのままバスに乗っていていい。あと失業者は、タダで乗っていいらしい。ただし証明書が必要)。

車内は混んでいて、身障者・ベビーカースペースも人が詰まっていた。なのでそのベビーカーは真ん中から動けなかった。降車ドアの近くで、バス停にとまるたびに、人の流れがある。そのベビーカーがじゃまで、奥に人が詰められなくなってしまった。そのお母さんはなんとか動かそうとするものの、いっぱいの人で動けない。そしたら、横にいた白人のマダムが、周りに聞こえるような声で「ベビーカーの場所に人がいて、動こうとしないからいけないのよ」と(オバサンは世界中強いです)。
そうしたら、そこにいた人たちは「え、そんなつもりじゃなかったんだけどなあ」という表情で、さっと2,3人どいた。そこで、お母さんはベビーカーを無事に入れることができました。。。

しかしねえ。。。この人、無賃乗車だよ。それってありか? しかもお母さんの連れっぽいおじいさんは、「メルシー」(ありがとう)って言ったけど、お母さんは何もいわない。フランス語がわからないのかな? でもメルシーくらいは知っているだろうに。。。

でもね、たいしたもんだよ。フランス人って、一般的にとても寛大だといつも思うのよね。この国の人は、みんな個人が強くて、言いたい事は言うし、したいことをする。そういうことができる自分の権利を大事に思うから、他人の権利も大事にするのです。そうすると、全体的に、日本よりもばらばらで、統制が少ない状態になってしまう。でも、「まあ仕方ない」とみんな我慢するわけですね。

そんななかにも、「常識」というのは存在するわけで、言っていいこと、していいことの範囲は、教育などでつちかわれているのです。するにしても、周りの人間に「していいですか」と聞くとか、ちゃんと「メルシー」というとか、そういう意識ははっきりしています。

でも、そんな教育や常識がない人は、もちろんいます。そういう人は、どこまでも自分勝手な常識のないことをします(たとえば、列に並ばないで平気で割り込んでくるとか)。非常識度は、日本の比ではありません(「引越し後の事件」でこのことは書きました)。これは、個人主義の負の側面です。
日本で「非常識」「それくらいいいんじゃない?」と議論がわかれるような行為は、フランスでは日常茶飯事でがまんしていることでしょうねえ。もちろん、非常識な人間の数も多いです。

フランスは、そういう非常識な人はとても生きやすい社会だと思います。そういう人がいたときには、たいていのフランス人はムカつきながらもがまんします。そして、そういうことが許容される環境・社会であっても、自分がそうなる理由はない、あの人と自分は違う人なのだから、と思うわけです。

(でもねえ、本当のことをいうと、すごい非常識な人って、移民系の若者に多いよ。特に男。だからフランス人は、移民に対するうっくつがたまっているんだと思う。でも、彼らがそういうことをするのは、貧しさのせいと、自分たちはフランスで生まれたフランス人なのに、差別されているといううっくつがたまっているからだと思う。。。)

あるいは、声に出して注意したり苦情を言ったりする。「ちょっとあなた、みんな並んでいるのよ!」など。言う人の割合は、日本に比べれば圧倒的にものすごく高い。言う人は、圧倒的にオバサンが多い。でも言っていることは正論ですよ。。。

もっと詳しく書くと、非常識に対して注意するのも、移民系の若者には注意することが少ない感じがします。注意するのは、同じ白人の非常識の人に対しての割合が高い気がします。つまり、移民系の人に対しては、個人の問題というよりも社会問題だからどうしようもない、とか、何言っても無駄と思っているからかもしれません。。。それでも、注意する人はみかけますよ。注意するのはいいことだと私は思いますけど。でもこれも地方都市だからかなあ。。。もっと言えばニースだからかなあ。。。パリは大都会だから、パリじゃニースよりもしらんかおだし、地区によって住んでいる人の階層がわかれるし。ニースはもともとアラブ系移民が多くて、街もせまいしね。

(ところで、おばさんはいつも正しいかというと、そんなことないです。。。理由をちゃんと説明して割り込んでくる人も、オバサンが圧倒的に多い。「ごめんなさい、ちょっと質問したいだけなのよ。本当にすぐ終わるから、前に入ってもいいかしら」などといわれると、ほとんどの人は「いいですよ」という。ある時なんて、そういうのが立て続き、あと無言で割り込んでくるオバサンも入れて、4人くらいが割り込んできた。私とフランス人の若い女性は、目を見合わせて、深いため息。。。でもじっと待つ。ああ忍耐が必要なフランス生活。。。)

話が思いっきりそれましたが、私が驚いたのは、「発言小町」(読売新聞のネット掲示板)で見た、ベビーカーの論議。あるお母さんがすいているバスにベビーカーで乗ろうとしたら、運転手に怒られたとか、通路のわきに寄せていたのに、迷惑そうに舌打ちされたとか、乗っているオバサン(また?)に「ベビーカーはちゃんとたたみなさい!」と怒られたとか。
このなかで、バスにベビーカーを乗せていいのかどうかという議論から、お母さんがすまなさそうな態度がないのが悪いとか、そんな議論まで。
いまの若い母親は常識が本当にない、とか、子供をもったお母さん(専業主婦)と働いている女性との対立、あるいは、自分はちゃんとやっているという母親と「非常識」なお母さんとの対立。。。

うわ。。。。。みんないらついているなあ。地方の人はわからないけど、首都圏はみんなイラついていますよね? すいているバスにベビーカーでのって、何が悪いのだろうか。そんなことくらいでこんな論議がおきるなんて、恐ろしくて日本じゃ子供が産めないよ。。。などと感じていたら、私だけがそう思ったんじゃないらしく、実際そういう書き込みがありました。

この言いたいことを言わない(いえない)風潮、いつもイラついている空気、異常なまでの規則へのこだわり、それらに私たちががんじがらめになっている気がする。
もっとみんな、気持ちのうえでゆったりと生きてもいいんじゃないかなあ。。。

2、政策

地理経済の40代の先生が、「一昔前は、フランスも子供がいなくなると騒いでいた。いまは、ヨーロッパでもかなり高めの出生率。」と言っていた。

確かに、国の補助金は大きいと思う。なんでも「子供3人」がいちばんお得なんだそうだ。2人生むくらいなら、3人生んだほうが、家計はリッチになれるんだってさ。
確か育児休暇も、3人目はものすごく優遇されていたと思いました。

でもね、国のシステムが違うから、一概にいえるのかどうか。

フランスは、本当に子供にお金がかからないと思う。

食費なんてどの国でもかかるのだから、一番大きいのは教育費じゃないだろうか。

フランスは、一部のカトリック系をのぞけば、全部公立学校。学習塾なんて聞いたことない。存在しないんじゃないだろうか。(パリの人に聞いたら「あるよ」と言ってました。でも日本のとは全然違うと思います)。
家庭教師ならある。パリのメトロには、家庭教師の会社の広告がのっている。先生は一定以上の資格があると登録できるらしいが、会社によって違うだろう。マ大体1時間17ユーロが、教師の収入の相場のようだ。20〜25%のマージンと聞いた事があるから、親の方は1時間25ユーロ程度払っているのではないだろうか。かなり高い。

普通に考えて、家庭教師よりは塾のほうが安い。家庭教師は雇えなくても、パートをしてでも子供に塾には行かせるという親は、日本には多いのではないだろうか。
でも、フランスでは学習塾はメジャーではない。それは、金銭の問題と、あと高校・大学受験がないからだと思う。高校の進路は全部、書類選考。つまり、全部平常点なのだ。

高校は、普通高校と、職業高校(定訳があると思うけど)がある。普通高校にいくひとが、圧倒的に人数が多い。日本と同じ3年間の高校に入ると、バカロレアという大学検定試験を目指すことになる。これは国家統一試験で、日本のように、各大学で試験はない。バカロレアに受かると、大学入学資格が得られる。でも、大学も、一部のカトリック系をのぞけば、全部国立。もちろん、入りやすい大学と難しい大学があって、希望の大学に書類を提出し、書類選考で決定される。

一部の高校生は、バカロレアなど高校1年生や2年生でとってしまい、「グランゼコール」(エリートのための大学)にいくためのエリートコースにのろうとする。そのためには、公立のグランゼコール準備学校に2年通う。でもここでも全部書類選考。自分の身の丈にあわない大学には、そもそも書類が提出できない。浪人というのがあって、3年準備学校に通う人が最近は増えているが、これも学校が許可しないとできない。

全部書類選考ということは、学校での点数をあげなくてはならない。日本では、特に大学は、各大学で試験内容はことなる。そのために、出題問題を差別化する必要があって、よく突飛な問題がでるし、ふるいおとすために重箱の隅をつつくような問題を出したりする。そのために、学習塾が必要になってしまう。

たしかに、エリートコースにのるのは、家庭教師を雇えるようなお金持ちの子供か、あるいは教職の子供だといわれている。でも、個人主義が強いフランスでは「あなたはあなた、私は私」という意識が強いように思える。日本は嫉妬の社会と言われるが、そういう土壌はフランスにはまったくないと言ってよく、それぞれが精神的に自由に暮らしていると思う。

あと重要なのは、国の補助金がおりるといっても、フランスは、たしか給料の4割以上が税金にもっていかれる国ですよ。社会主義的政策が強い国なんです(だからサルコジが人気なんです)。補助金も多いけど、税金も多い。

それと、長くなるので一言で書くと、フランス人は本当に国にひっついている・頼っている国民で、民間企業はアングロサクソンや日本に比べて弱いです。民営化も日本にくらべれば、遅いスピードです。
これには、ヨーロッパ大陸にあって、常に戦争を意識し、国家の役割の重要性ぬきには国がなりたたないという背景があると思います。

(たとえばフランス国鉄も、だいぶ民営化された部分がありますが、それでもまだ「国鉄」です。前に書いたストラスブールの新幹線の話を参照ください)。

日本は、企業が福利厚生の役割を果たしている部分がある。これはフランスには存在しない。

だから一概にどちらがいいとはいえないんじゃないかしら。

3、移民

ヨーロッパの一部の国には、移民を受け入れて人口を増やすという考えがあると思います。というより、移民は陸続きで来てしまうんだから仕方ない。とくにフランスは、人権意識が高いし、一般的に人が寛大だし、国の補助が多いから住みやすく、また地理上・歴史上の問題からも、移民は多くなります。特に白人のヨーロッパ人移民は、簡単にフランスに同化されていくと思います。ニースに限っていえば、ロシア人がたくさんいます。

(っていうか、先進国に移民が来るのは当然じゃないでしょうか。お金があるところに人が来るのは、世の流れだと思います。この前日本で、イラン人違法移民の子供の女性が、短大に受かったから、特別に在留許可がでというニュースを見ました。女の子は、ひたすら「すみません」を繰り返している。大臣は「日本的やさしさでもって対処した」などといっていた。心から気の毒に思いました。彼女は日本で生まれたのかな。短大入学ってことは、18歳くらいでしょうから、その可能性大よね。いくら親が違法でも、それは彼女のせいじゃないのに。。。彼女はイランのことなんて、ほとんど知らないでしょうに。あんなに日本語ぺらぺらで。もしあの親がフランスに来ていたら、この子は立派にフランス人だったのに。移民の子として、社会的に就職などで難しくなったり、貧しい地区に育ったりして、苦しみがまったくないわけじゃないけど、国も日常生活でも、みんな「フランス人」と認めていたでしょうに。。。)

最近じゃ、特にアラブ系と黒人アフリカ系移民に対してフランス人も堪忍袋の尾がきれてきたのか、移民に厳しいサルコジが人気を集めていますけど。

それに、フランスは二重国籍を認めていますし。
これは日本にはない要素ですね。

予断ですが、イタリアの赤ちゃん引き取りボックスには、6ヶ国語で表示があるそうですね。イタリア語、英語は書いてあるでしょうけど、あと4ヶ国語って何なんでしょう。気になります。

4、女性の自由度

フランスじゃ、結婚しているカップルのほうが少数派。いちばん多いのは、両親は結婚していないが、結婚同様にすんでいる。そして、子供は二人の実子でなかよくみんなで住んでいる、というものです。ヘンでしょう? こんなのフランスだけですよ。ほんとヘン。

でも、女性大統領候補のセゴレーヌ・ロワイヤル氏は、夫の間に子供が複数いますが、結婚していません。で、みんな仲良く一緒に住んでいます。彼女が人気なのは、たいはんの若・中年世代からは「自分たちと同じで、結婚していないで子供がいる、現代的な女性だ」と支持、保守的な人からは「結婚していなくても、ちゃんと相手の男性とその子供たちと、一緒に生活しているのね。いいことだわ」と支持されていると言われています。

実際、結婚しないで子供がいるシングルマザーとか、離婚してどちらかが引き取ったとか、離婚していま次の恋人と子供と一緒にすんでるとか、結婚したことないけど子供二人は父親が違うとか、まあなんでもアリです。女性が子供をつくるのに社会的制約なんて、ないですね。

でも、年配のカップルでは、結婚している人、あるいは離婚してその後一人、再婚した人という、日本でも存在するシンプルな形が一番多いですね。おそらく、結婚しているカップルが一番多いと思いますが。

ちなみに、税制上の問題などは、結婚していてもしていなくても、あまり変わりません。これも、法律の改定によるものです。

もともとフランスの相続って、昔から、配偶者には権利がないのです。「死にそうな由緒正しい金持ちと結婚して、一攫千金を狙う若い美女」、というのは、アメリカ(アングロサクソンの法律文化?)の話です。あの話はフランスではありえません。遺言状があれば別ですが。配偶者には相続の権利がなく、子供にのみあります。
だから、二人で築いた財産(結婚してから購入した家)などと、親から相続した財産は、はっきり区別されるのです。前者は夫婦二人に権利があり、後者はたとえ結婚しても配偶者にはわたりません。

これはお金持ちの貴族には適した法律ですが、一般の専業主婦の女性にとっては、差別以外の何ものでもなかったのだと思います。だから、戦後女性の権利がさけばれ、地位があがるにつれて、フランスはフランス独自の社会の発展を遂げたのだと思います。

しかもカトリック文化の影響のせいか、離婚はえらく難しいのです。最低2年かかります。子供や財産の問題が何もなくても、縮めるのはほぼ不可能です。1年は猶予期間(もう1回、落ち着いて考えてという期間)、その後調停にはいります。調停と取り決めには弁護士は雇わなければならないらしく、その費用が発生します。
お金と時間のかかる離婚。

しかも、今の子供をつくる・もっている世代は、女性の権利拡大が推進され、ピルが女性の解放の象徴のように言われた時代の人々の子供たちです。この時代は、離婚がとても多かった。両親が離婚した子供は、「離婚だけはこりごり」と思い、結婚しないという選択をするのです。結婚はしないけど、一緒に暮らす伴侶はいる。二人で子供はつくる。そして一緒になかよく暮らす、というわけですね。

はやくに子供をもった人たちの中では、そういう親の子供も成人しています。つまり、親は結婚こそしていないけど、いつも一緒にいて、自分も両親の愛のもと、幸せに育ったという世代です。この世代にいたっては、、「なぜ結婚する必要があるの?」と素朴に疑問に思う人たちなようです。。。

女性が日本より自由なのはいいなあと思います。日本より、女性の仕事の幅も広いし、昇進する度合いも高いです。家事をする男性も、フランスのほうが多いようです。環境は、圧倒的に女性に有利。

それに、今まで説明したような理由で、子供をつくることに対して、社会的制約もないから、自由に子供がうめる。結婚しようとしまいと、離婚しようとしまいと、シングルマザー(父親不在・不明の子供の母)であろうと、離婚しようと、それで子供が社会的に差別されることは全然ない。そして、確かに伴侶がいなくて働くお母さんはやっぱり大変だけど、でも国の補助も多くおりる。だから、女性は、確かに大変だろうけど、日本よりはずっとずっと子供をもつのが精神的にも社会的にもラク。

それでもやっぱり、まだ平等ではない。男性のほうが仕事でも有利だし、家事も女性がする割合が圧倒的に高い。離婚すれば、圧倒的に女性がひきとる。ということは、女性の負担はやはり大きい。

私は決して、結婚という制度が崩壊したことが、フランスにとって幸せだったとは思いません。もちろん結婚という概念そのものが、日本と、カトリックの影響が強いフランスでは違いました。前にもブログのどこかで書いたけど、結局、子供のために自分は我慢するという感覚が少ないんですよ、フランス人は。確かに自由で、個人の権利は尊重されている。でもそれは、エゴイズムと表裏一体だと思います。

でも、フランス人は日本人とは文明が異なる人たちで、彼らなりに良い社会を目指してきて、今こうなっているというのはわかっているつもりです。

日本の場合、シングルマザーなどが生きやすい社会というのは、難しいんだろうな。。。
一部の人権活動家がシングルマザーの権利を主張するのはわかるし、そういう女性が自由に子供をもてるほうが出生率もあがるけど、だからといって、結婚という制度が崩壊したほうがいいという意見には、私はまったく賛成できないと、フランス人を見ていて思います。

追記:2008年に入って、あるニュースを見ました。2007年はフランスにとって歴史的な変化の年だったそうです。フランス史上初めて、結婚していない親から産まれた子供の数が、結婚して産まれた子供の数を上回った年なのですって。
それからロワイヤル女史のことです。この前大学に「2007年エリゼ宮の大統領候補」というちゃんとした出版社から出た本が、「ご自由にどうぞ」と山積みされていました。全候補者のプロフィールが載っているのです。
これを見てびっくりしました。結婚して子供をもっている政治家が、圧倒的多数だったからです。離婚すら珍しいくらいです。政治家って保守的なんですね。もちろんそういう政治家を選ぶのは国民ですが。。。私は「なぜロワイヤル女史が新しいなどと言われるのだろう。世間では、結婚しないで子供がいるカップルなんて、普通過ぎるのに」と実は思っていたのです。ナゾがとけました。

5、残業

これが私が声を大にして言いたいこと。
日本人よ、サービス残業をやめろ! フランスじゃ、パリだって、夜10時にもなれば、メトロはがらがらだぞ。
ニースの人に言わせると、パリに比べて、ニース(南仏)はサービス残業に甘い傾向があるそうだ。あるマダムは「もう、仕事が終わらなくて、サービス残業40分もしちゃったわ! これだからニースは嫌なのよ。パリなら考えられないわ」とぼやくのでした。
でも、このボヤキは正しい!!!
お金をもらえるならともかく、サービス残業は違法だ! 毎日毎日終電まで働いて、どうして子供をつくるエネルギーが残っているんだ! 女性との共働きでは、家事や育児の問題などがあり、女性の負担が大きすぎるといわれている。そのとおりだと思う。でも、二人とも、5時、6時、せいぜい7時に仕事がおわれば、そういう問題も解決しやすいではないか!!! 

サービス残業をやめろ、日本人! それが少子化対策にもっとも有効な手立てである!!!

以上、「地球の裏側からサービス残業中止を叫ぶ」、の巻きでした。


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コメント 3

NO NAME

>結婚という制度が崩壊したことが、フランスにとって幸せだったとは思いません。
なぜそう思われるのかを詳しく書いていただけるとうれしいです。
by NO NAME (2007-04-24 23:08) 

saoli

コメントありがとうございました。
前にもこのブログのどこかで、結婚の話は書いていますが、どの記事だったか忘れました。。。
このテーマは私にとってとても興味深いことなので、また改めて別の記事を書く予定があります。とてもこのコメント欄では書ききれないので。。。
お返事になっていなくてすみません。またお立ち寄りいただけるとうれしいです。
by saoli (2007-05-07 00:12) 

saoli

この記事のアクセス数、本当に多いです。また別の記事を書くといいつつ、色々な事情でなかなか難しいので、簡単にかきます。

一言で言えば、離婚によって子供は必ず傷つくからです。フランスの場合、日本のように、社会の白い目によって傷つくということは(ほぼ)皆無ですが、親の離婚は子供の人生観をかえるほどに、子供を傷つけるのです。これは社会が違おうと、同じです。私はある時この事をフランス人にいったら、「なんでそんな当たり前のことを言うんだ?」と不思議そうに見られました。

もちろん、フランス人は個人主義者で、個の強さは日本人の比ではありません。子供時代に両親の離婚で傷ついたとして、結局親のようになるのか、絶対に親のようにならないのかは、個々人の人生です。
でも、フランスだって、おじいちゃんおばあちゃんの世代は、子供のために離婚しないで生きてきた人が多いんです。それは、社会の制約もあったでしょうが、そこには「家族」を尊ぶ(キリスト教的な)価値観があったのだと思います。

古今東西多くの宗教が、愛は犠牲であると言っています。別に私は宗教家じゃありませんが、それは真実だなあ、昔の人がいうことは正しい。。。と思う訳です。
フランスは孤独な人だらけです。これからますます増えるでしょう(このことも前に書きました)。自由の代償でしょうね。。。
何年か前に猛暑がありました。その時、孤独死した老人の数は、確か1万人以上だったはずです。そういう社会です。これが幸せでしょうか。

それでもフランス人には、結婚の概念が崩壊し、老人の孤独死が当たり前になっても、自由とか個人主義という、別の理念(理想)、守るべき価値観があります。日本はどうするんでしょうね。
by saoli (2007-09-03 18:39) 

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